1. 裏評定 Ver.1.60 (旧名:寄騎・陪臣管理)
1.1.1 概要
大名プレイ時に、スマートかつ自由度の高い人事・輸送等を実現するイベントです
評定を開始すると選択肢が出てきて操作を行えます
非常に地味なイベントですが、制限数以上の寄騎の派遣、陪臣の直臣への採用、
バランスをとった一括輸送などができます
1.1.2 禁止事項
本イベントの人事機能には、便利な一方でデンジャラスな機能が組み込まれています
それらの機能は、初期設定では、人事安全仕様(デフォルトでON、後述)フラグにより封印されていますが、
同フラグをOFFにすることで使用可能になります
人事安全仕様をOFFにした場合、不具合を防ぐため、以下の禁止事項を必ず守るようにしてください
- 千鶴変換なしモード時に派遣した寄騎(上司が「なし」の寄騎)がいる城主に関する人事は普通の評定でしない!!!
- 陪臣持ち寄騎を普通の評定で送還しない!!!
- 陪臣持ち寄騎がいる城主に関する人事は普通の評定でしない!!!
この3点です
上司「なし」寄騎のいる城主を解任したり、所属拠点を移すと、
上司「なし」寄騎の所属拠点がおかしくなります
陪臣持ち寄騎の絡む人事を、普通の評定の人事で行うと、
陪臣持ち寄騎(上司「なし」の場合)とその配下の陪臣の所属拠点がおかしくなります
ちなみに、上司「なし」寄騎や陪臣持ち寄騎がいる城が落城した時には、
デフォルトでちゃんと所属拠点が移るので問題ないです
1.2.1 主命解除(主命確認)
文字通り、主命を解除します
主命の進行状況の確認にも使えます
主命期限(残り日数)は直接表示せず、
かなりぼかした表現になっています
信長プレイでデフォルトの城主任命イベントが起きた時、
新城主の陪臣が主命を帯びたまま行ってしまい、
報告にずっと来なかったのが気になり、いれた機能です
1.2.2 人事
- 【城主任命】
デフォルトの評定とほぼ同じ機能です
★陪臣持ち寄騎に対応しています
- 【国主昇進】
城主を、複数の城を与えずに国主にできます
また、国主を城主にもできます
この場合、その武将の持つ居城以外の城は直轄城になります
- 【昇進】
本城や支城にいる武将の昇進処理を一括で行います
★陪臣持ち寄騎に対応しています
- 【直臣採用】
城主や直臣のもとにいる陪臣を直臣に採用します
池田恒興の陪臣になっている輝政を直臣にしたり出来ます
採用対象絞込みで出てくる「殊勝陪臣」とは、
上司の壁により昇進できずにいる陪臣です
- 【陪臣派遣】
陪臣のいない直臣を、他の(より高位の)直臣や城主の許に
陪臣として派遣します
- 【寄騎派遣】
デフォルトの評定とほぼ同じ機能です
直臣(陪臣持ちも可)を寄騎として派遣します
- 【寄騎送還】
デフォルトの評定とほぼ同じ機能です
寄騎を送還できます
人事環境設定で設定を変更できます
詳しくは、1.2.5 環境設定を見てください
1.2.3 輸送
- 【巨城重点輸送】・【均衡輸送】
非戦闘の直轄城にある物資を、二進数フラグに保持された、下表に示す定数をもとに一括輸送を行います
主人公大名家の本城が出撃中でも戦闘中でもないことが条件です
本城目標値
変数 | 内容 | 値 | 初期 | 単位 |
m | 軍資金 | 1-999 | 500 | 万 |
n | 兵糧 | 1-999 | 500 | 万 |
o | 兵士数 | 1-50 | 30 | 千 |
p | 軍馬 | 1-60 | 30 | 千 |
q | 鉄砲 | 1-60 | 30 | 千 |
r | 大筒 | 1-60 | 30 | 千 |
f | 残留率 | 0-100 | 70 | % |
直轄城最低値(定数)
変数 | 内容 | 値 | 初期 | 単位 |
s | 軍資金 | 0-15 | 0 | − |
t | 兵糧 | 1-60 | 30 | − |
u | 兵士数一 | 0-7 | 5 | 千 |
v | 兵士数二 | 0-7 | 4 | 百 |
w | 兵士数三 | 0-7 | 3 | 千 |
x | 軍馬 | 0-7 | 0 | 千 |
y | 鉄砲 | 0-7 | 0 | 千 |
z | 大筒 | 0-7 | 0 | 百 |
以下に動作を示します(以下、直轄城は非戦闘のものに限ります)
- 直轄全城の物資を算出し、変数に格納します
- 直轄全城の必要最低量算出
- 各直轄城について、最低兵士数kを求め、足し合わせます
最低兵士数kは、以下の2つのうち、値が大きい方です
u×1000
v×100×(城の規模)+w×1000
- 最低軍資金・兵糧
最低軍資金=(k×s/50)×(直轄城数)
最低兵糧=(k×t/10)×(直轄城数)
- 最低軍馬・鉄砲・大筒
x,y×1000×(直轄城数)
z × 100×(直轄城数)
足し合わせた値が1.の量より小さい時は、どの物資が足りないかを表示し、輸送はせずに終了します
- 兵士の再配置を以下のアルゴリズムで行います
- 本城以外の直轄城に兵士を最低数kの分だけ割り振ります
- 残りの兵士を本城目標値に達するまで本城に入れます
- 上記の操作を経てなお兵士が残っている場合、残りの物資を各アルゴリズムに基づき本城以外の直轄城に分配します
- 巨城重点輸送
拠点規模のクラス(巨、大、中、小)の大きい城から優先的に分配します
- 均衡輸送
各城に平等に分配します
- さらに兵士が残っている時は本城に入れます
- 各直轄城の士気・訓練度を変更します
基本的には平均値を使いますが、本城に最初いた兵士のうち、
兵士残留率f%分はそのまま本城に留まっていると仮定して計算します
- 兵士以外の物資を、3. の i.〜iv. と同様に割り振ります
ただし、本城以外の直轄城の軍資金・兵糧最低量は、それぞれ以下のようになります
最低軍資金=(城兵士数)×s/50
最低兵糧=(城兵士数)×t/10
- 【支城輸送】
配下の城主・国主の居城と本城の間で物資を輸送します
- 【現状確認】
拠点一覧を選択し、リストから城を選ぶと城情報を見れます
- 【輸送環境設定】
上記の本城目標値や直轄城最低値を変更します
1.2.4 拠点移動
拠点を移動します
デフォルトの拠点移動と異なり、物資の総入れ替えができます
1.2.5 環境設定
評定補完計画設定
の裏評定部分とほぼ同等
以下の機能の切替ができます
各機能の初期設定
内容 | 初期 |
使用・使用停止 | 使用 |
発生頻度 | 毎評定 |
殊勝陪臣定義 | 同列身分 |
人事安全仕様 | ON |
寄騎家老昇進 | ON |
寄騎昇進送還 | OFF |
- 使用→使用停止 (逆は評定の間では不可、評定補完計画設定を利用)
- 発生頻度 [毎評定・月初五日・月一]
- 殊勝陪臣定義 [同列身分・過大勲功]
同列身分:上司と同じ身分になれる勲功を持っている
過大勲功:上司より勲功が大きい
- 人事安全仕様 [ON・OFF]
人事安全仕様時は、不具合の原因となりうる機能が使用できません
具体的には、以下の通りです
- 千鶴変換ありモード
寄騎への陪臣派遣と、陪臣持ち直臣の寄騎派遣の禁止
- 千鶴変換なしモード
寄騎への陪臣派遣と、寄騎派遣機能の禁止
寄騎の昇進を原則禁止
人事安全仕様は、一旦OFFにするとONに戻せないので、注意してください
千鶴変換なしモード時には、同モード時のみ有効な、以下の機能の切替ができます
- 寄騎家老昇進 [ON・OFF] (人事安全仕様でない時)
ONだと、寄騎が家老相当の勲功をもつ時、昇進時に本城に家老として召還されます
OFFだと(部将以上には)昇進しません
- 寄騎昇進送還 [ON・OFF] (人事安全仕様の時)
ONだと、寄騎が昇進可能な勲功をもつ時、昇進時に本城に直臣として召還されます
OFFだと昇進しません
本イベントのソースをコンバートする際に、千階堂ツールを使わなかった場合、
以下の機能制限があります
- 勲功3000以上の武将を寄騎派遣できない
- 陪臣派遣で、(普通の評定で派遣された寄騎家老を含む)勲功3000以上の寄騎が派遣先として選べない
- 一括昇進時に、陪臣とその上司がともに昇進対象だった場合、
上司の昇進時に陪臣も昇進してしまい、
その陪臣の昇進に関してはメッセージが表示されず、
総数(最後に○○人昇進させました、と出るやつ)にもカウントされない
- 人事に伴い忠誠度が変化してしまう(基本的に下がります)
- 寄騎の派遣・昇進や寄騎への陪臣派遣で、当該寄騎の所属上司が「なし」になる
- 主命解除が主命確認になる
使っているうちに機能制限に不自由を感じた場合、千階堂ツールを使ってコンバートをやり直し、
評定補完計画設定
で千鶴変換ありモードにすることで、ゲーム途中からフル機能を利用することができます
- 千鶴変換なしモード時に、本イベントで寄騎の派遣をすると、寄騎の所属上司が「なし」になりますが、
これは人物登用コマンドの不備によるものです
他のイベントで寄騎の所属上司を参照する場合、誤作動の原因となる可能性があります
千鶴変換なしモード時には、特に強いこだわりがなければ、直臣採用・陪臣派遣を軸に人事を行い、
寄騎の派遣が必要であれば、普通の評定の人事で行うのが一番安全です
人事安全仕様を使うとこれらの問題を気にせず操作できます
- 本イベントで寄騎を派遣し、派遣先の城主が謀反を起こした場合、
- 千鶴変換ありモード時→寄騎の配下の所属城が変更されない(迷子陪臣)
- 千鶴変換なしモード時→寄騎(及びその配下)の所属城が変更されない(迷子寄騎)
という問題が生じます
この問題への対策として、評定開始時に(本イベントが起動=一番最初の会話可否選択が表示される直前で)
一括処理で上記のような迷子寄騎・迷子陪臣を呼び戻します(迷子寄騎に陪臣がいる場合は同時に処理します)
該当武将がいた場合のみ、最後に(寄騎・陪臣の)総数を知らせるメッセージが出ます
- 評定開始時を発生契機とするイベントとは相性が良くないと思われます
アプロダNo.839のありさん氏作「武将待機スクリプト」などとは、
残念ながら共存できません
デフォルトの信長プレイ・市姫輿入れイベントなどは、
そちらが優先して起きます
なお、該当するイベントの属性から「|ひかえめ」を除くことで
発生契機のかぶる複数のイベントを同時発生させることができますが、
デフォルトのイベントとの相性は保証できません
やる場合は自己責任で行ってください
とりあえず、
上記の「武将待機スクリプト」と本イベントで検証したところ、
織田信長プレイで徳姫の輿入れイベントの発生は確認できました
しかし、他のイベントについてもそうであるかは保証できません
現在、検証の段階です
- 直後の普通の評定に、派遣したはずの武将が司会として登場する
イベント開始より前に司会の選定が行われているようなので、
仕方がありません
派遣したけどまだ出立してない、とでも考えてください
- 直臣採用や主命解除はプレイの自由度をあげますが、
濫用はあまりおすすめしません
織田信長プレイで秀吉から子六や半兵衛、官兵衛をとりあげたり、
合戦に使いたい武将の主命を解除、といったことも出来ますが、
使いすぎるとゲームとしての面白みがなくなります
- 陪臣持ち陪臣はないのか?
スクリプトとしては比較的簡単ですが、
陪臣の陪臣の陪臣の…
という状況が出現するのが怖いので実装していません
実は、千鶴変換なしモード時の陪臣持ち寄騎の派遣は、
陪臣持ち陪臣として派遣した後、寄騎にしています
これは、人物登用:(人物B,陪臣,人物C)が、
人物Cが寄騎のとき何もしないからです
- 【2008.06.25】 Ver.1.00 「寄騎・陪臣管理」として公開
- 【2008.06.29】 Ver.1.01 各種バグの修正と機能の改善
公開直後のため、イベント・イベントフラグを追加しない形での修正
- 人事対象武将を手動で選んだ後、人事の可否で否を選ぶと対象人物の武士勲功がおかしくなるバグを修正
- 城主任命で、途中で任命を中止した時に城主の武士勲功がおかしくなるバグを修正
- 寄騎派遣の派遣先が謀反を起こした場合に寄騎の所属城・所属大名家が変更されない問題に暫定的に対応
- イベント開始時に迷子寄騎(所属大名家は主人公大名家だが、所属城が主人公大名家でない)とその陪臣を送還
- 城主任命で、後処理がはじかれていたバグを修正
- 支城配下昇進で、寄騎の陪臣に関する処理がはじかれていたバグを修正
- 支城配下昇進で、条件として上司の身分を参照するようにした(登用コマンドでは上司の身分未満にしか出来ないため)
- 支城配下昇進で、上司が寄騎家老の場合についてコマンドの欠落を補った(千階堂ありモードのみ)
- 支城配下昇進で、陪臣持ち寄騎が対象のとき、陪臣の身分を固定(千階堂ありモードのみ)
- 城主任命時の城主候補判定を改善(城主任命候補がいない時の処理改善)
- 人事対象武将の条件に主命なしをプラス
- 陪臣派遣で、派遣先の候補から(普通の評定で派遣された寄騎家老を含む)勲功3000以上の武将を外した(千階堂なしモードのみ)
- 人事に伴う忠誠度の変化をなくした(千階堂ありモードのみ)
- 一部台詞の改善
- 【2008.07.05】 Ver.1.02 バグの修正
公開直後のため、イベント・イベントフラグを追加しない形での修正
- 寄騎派遣で、最後に否を選んだ場合も最後の処理が行われていたバグを修正
- 寄騎家老の許にいる陪臣が部将に昇進できないバグを修正
- 【2008.07.13】 Ver.1.03 人事エンジンの改良、機能を少し追加
イベント・イベントフラグを追加しない形での修正
- 人事エンジンの改良(千階堂なしモード時における無駄な忠誠度の変化をなくした)
- 国主昇進を追加
- 本城の配下も昇進できるようにした
- 寄騎が(寄騎のまま)家老に昇進できるように改良(千階堂ありモードのみ)
(千階堂なしモードの場合は従来どおり本城に送還)
- 陪臣の(直臣)家老への昇進・移動をなくした(下記の殊勝陪臣の採用で間に合うため)
(千階堂ありモード時は、陪臣を(陪臣のまま)家老に出来るが、既存システムとの整合性のため、却下)
- 直臣採用の対象絞込みに殊勝陪臣を追加
- 陪臣派遣の対象として寄騎家老が選択できていなかったのを可能に(千階堂ありモードのみ)
- 【2008.08.10】 Ver.1.50 機能の追加とそれに伴う「裏評定」への改名
イベント・イベントフラグの追加を伴う修正
- 寄騎・陪臣管理から裏評定へ改名
- 寄騎・陪臣管理の人事部分を人事に
- 輸送・拠点移動・環境設定を追加
- モード名改称:千階堂ありモード→千鶴変換ありモード、千階堂なしモード→千鶴変換なしモード
- 千鶴変換ありモード時の昇進で、身分を直接弄るようにした
(これにより、普通に派遣した寄騎が昇進した時、所属上司がなしにならない)
- 人事環境設定関連
- 殊勝陪臣の定義を選べるようにした
- 人事安全仕様(寄騎派遣及び寄騎への陪臣派遣の禁止)を選べるようにした
- 千鶴変換なしモード時かつ人事安全仕様でない時、寄騎が直臣家老に昇進するか選べるようにした
- 千鶴変換なしモード時かつ人事安全仕様の時、寄騎が直臣として昇進するか選べるようにした
- 以上の変更に伴うイベントフラグの追加
【2008.08.25】 Ver.1.51 イベントフラグ名の一部半角化と輸送終了メッセージの修正
【2008.11.13】 Ver.1.60 千鶴更新への対応と、アルゴリズムの改善
イベント・イベントフラグの追加を伴う修正
- 千鶴更新に対応し、千鶴変換有無の判定を静動化、立場変更・数値入力を適宜導入
- 立場変更コマンド使用による、迷子寄騎ならぬ迷子陪臣の問題に対する自動処理を追加
- 千鶴変換ありモードでの人事安全仕様を変更、寄騎への陪臣派遣と、陪臣持ち直臣の寄騎派遣の禁止に
- 人事安全仕様を初期設定でONにし、OFF→ONの変更を禁止
- 一括輸送時、本城・直轄城の士気・訓練度の計算アルゴリズムを改善、本城兵士残留率を導入
- ポインタ代入法によるコンテナ操作効率化
- 変数確認機能を削除
- 負傷兵システム使用時に、主人公大名家所属城の負傷兵を確認可に